生命のスペア 感想
家に帰ったらギフトでエロゲ届いてたんやが???? pic.twitter.com/ZHPxCHpBu6
— たるしょ~ (@tarusho) 2016年9月12日
という感じでフォロワーさんからいただいたのでプレイしました。
まず届いて初めに見たパッケージに書いてあるゲーム説明文の冒頭。
夙川恵璃は、病を患っていた。
原因は未だ不明、治療法も確立していないそれは、死に至る不治の病ーー『桜紋病』
あっ、重てぇ。超重てぇ。あんまりヘビィなの苦手なんだよなぁ。まぁまぁ、でもエロゲだしまぁ、大丈夫だろ。
とこれまでノベルゲームはエロゲだと「nekopara vol.1」、全年齢版だと「World End Economica」ぐらいしかまともにプレイしたことのない僕は、ナメくさりながらプレイを始めました。
当然ながら本編のネタバレ含みます。
ゲームの流れを追いながら感想を並べていこうかと思ったのですが、そこまで記憶力が良くないのと、それだけの文章を書く集中力がないのでプレイ終了後まで飛ばします。
・・・ナメくさってました。ボロボロ泣きました。
ここ1年ででも映画やアニメを見てかなり泣いた記憶があるのですがそれらを合計しても追いつかないほど泣きました。
ストーリーはとてもとてもストレート。
OPまでの間に世界観や現状の説明、そして1つの問題「夙川璃亜に生き続けてもらうようにする」を提示して、本編でその問題を解決していく。ただそれだけ。途中で問題が変わったり問題が解決し終わった後新たな問題が発生する、ということはありません。
そして、問題以外のところも何も変わりません。静峰竜次と父親の関係はそのままですし、竜次が死んだ後もあの父親恭也は変わらないでしょう。夙川家の姉妹関係や家族関係もそのまま。当然病気のこともどうにもなりません。
本編を通しての流れも他にある作品となんら変わりません。至って普通です。
主人公とヒロインが共通点で知り合って。
仲良くなっていってちょっと踏み込んだ事を手伝ってもらってさらに仲良くなって。
恋人同士になって。
家族に紹介、デート、お泊り、初体験等定番イベントをこなしていく。
小説やアニメ、前述した通りプレイしたことはありませんがエロゲでもよくある流れで普通の事をしています。上記の内いくつかは問題解決のために行ったことですが、それも恵璃ちゃんが竜次を手に入れるための理由付け、という見方をしています。
上でそれ以外は変わらないと書きましたが、1つ変わってましたね。竜次の意識です。
付き合いの中でも恋人(本物)になってからでも恵璃がしたいのなら、という感じで受身だった竜次が恵璃ちゃんに必要とされるうち、夙川家で暮らすうち、そして母親はちゃんと意識してくれていたということを知った辺りから徐々に変わり、最後は璃亜ちゃんにそれは恋ではなく愛だと気付かされたのをきっかけに自分から積極的に恵璃ちゃんに求めていくようになりました。
この変化はプレイしている中で印象に残っていたので書いておきます。
璃亜ちゃんすごいな。
と、いうように、とても普通なんです。普通の恋人同士のお話なんです。エロゲなんです。
ただ、この作品はその普通の中に『桜紋病』も含まれています。
共通点は桜紋病ですし、知り合ったきっかけも病気の発作です。その後も度々発作によってどんな流れもぶった切られていきます。後半は病気によって2人の身体がどんどん蝕まれていきます。
それが、もう、プレイヤーにとって、ほんとにつらくて、プレイしながらいつ発作が起きるんだとハラハラし、起こったり病気の話になったりすると画面を直視できませんでした。胃が痛みました。これ書きながら思い出して泣いてます。
2人は最期まで、恋人同士として、愛し合う2人として、お互いの事を想いながら、普通に過ごしました。とても理想のカップルだと思います。
終盤の妄想や最期の願望も璃亜ちゃんが、代わりにと言うと変ですが、叶えてくれるでしょう。叶えようとしてました。
私の分も生きてと言われうんと返事し、2人の分も生きると決意しましたから。
と、見返すと少し恥ずかしい文章を恥ずかしげもなく書ける程、この作品に入り込みました。プレイを中断しても胸が苦しく、恵璃ちゃんの事を考えて切なくなったり悲しくなったりしていましたが、終了後は割りとスッキリとした気分になりました。プレイ中はゲーム内の不穏な空気にこの先もっと何か良くない事が起こるんじゃないか、と心配になってたのが原因でしょうね。
結末はグッドエンドではありませんが、間違いなくトゥルーエンド、ベストエンドでしょう。最後まで一貫していました。
エロシーンも本編の長さの割にとても多く、内容も充実していました。純愛らぶらぶ物大好きです。
死に瀕すると本能で子孫を残そうとするとかいうのが効いてるんですかね。
あとこのゲーム、1つの台詞の中で立ち絵や表情がタイミングよくコロコロ変わるんですよね。すごいと思いました。あれが標準なんですかね?
僕の記憶の中でのノベルゲームは、台詞の初めにその台詞全体での表情に変わるのでこれから言おうとすることがある程度分かる。っていうものだったんですが、変わりました。これは本当に良いと思います。
影響されやすいオタクなので、プレイ終了後あぁ、人生頑張ろう・・・と思ったりする作品でした。同時に飽きっぽく忘れやすいオタクなので実際にするかはわかりませんけどね。
ただ、ノベルゲームに対する姿勢は完全に変わりました。ここまでガッツリと入り込んだ作品はありませんでした。ちょうど今までやってきたゲームへの熱が冷めてきているところですし、今後もいくつか積極的に買うかもしれませんね。ちょうど手元にSteamに来ていたSTEINS;GATEがありますので、プレイして、気が向いたらまた書くかもしれません。